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家を建てる時に理想の間取りにするためのプロセス

更新日:2021年2月10日


家を建てる時にどんな壁紙にしよう・・・どんなキッチンにしよう・・・と、色々楽しい悩みで夢を膨らませると思います。

しかし、これを考えるのはある程度間取りが決まってからです。

そうなんです、まず決めなければならないのは間取りです。

あなたは間取りを決める時にどうやって決めますか?

家族は何人で、何部屋欲しくて、畳はいらない、趣味のスペースが一部屋で、全部で3部屋は欲しくて、できればウォークインクローゼットが欲しい等々意見を詰め込んで出てきたものを見て悩む。

きっとこれが普通だと思います。

過去に建てたことがある人は、それでしっくり来たことがありますか?

これから建てる人は、それでしっくりくると思いますか?

答えはノーです。

なぜなら、漠然とどこが問題かぐらいの目線でしか見ていないし、どこをどうチェックしていいかがわからないからです。

生活するのに問題があるかじゃないんです。

その間取りが自分たちに合っているか、そこが一番大切なところです。

自分たちにとってどんなデメリットがあるかをよく考えてみてください。

間取りにセオリーや一般的な考え方というのは存在しますが、実は正解は存在しません。

どの間取りが合うかというのはそこに住む家族によってだからです。

ハウスメーカーさんの営業トークだけで「これがいいかも!」では、住んでみてから失敗したことに気づくことも多々あります。

賃貸と違って簡単に住み替えはできないのが、家を建てるということです。

まずは、自分たちにとってどういう間取りが生活スタイルに合っているのかを知る必要があります。

そして、自分で間取り図は描けなくても動線のイメージをラフに描いて、そこでどういう生活をしてどういう動きをするのかを書いてみると分かりやすいと思います。

全てをプランナー任せにするより、ご自身で参加してみましょう。

自分で間取りと向き合えば失敗しない間取りが出来上がります。

では、どうやって参加するのか。

間取りを作るのは難しいのでラフな動線イメージを描いてみる事です。

試しにラフなイメージから作ったいろんなパターンで実例の間取りを紹介していきたいと思います。


オープンリビング

まずは、最近住宅メーカーや本などでもオシャレな間取り等でよく目にするオープンリビングのラフイメージです。

玄関を入ってからどの部屋を通ってどういう動線にするのかを考えてみます。

これをもとに間取りへと着色するとこうなります。

(このぐらいの動線と配置が分かるぐらいの計画をすると漠然とではなく、この場所での自分たちの生活がどんなものかが見えてくると思います)


2階は廊下を介したプランにしてみます。


この同線はこのような感じになります。

よく営業の方から聞くオープンリビングのメリットとして

・リビングを通らないと部屋にいけないので、子供たちの様子がわかるし安心安全

・開放感がある

・廊下がないから部屋を広く取れる

・広く見える

などなど、一見オシャレでいいようにしか聞こえませんが・・・

これはあくまでもいい部分しか見えていません。

このオープンリビングスタイルに安易に決定するのはお勧めしません。


上記のメリットはもちろん否定はしませんし、パッと見は素敵な家だと思います。

これを子供の目線からみたらどうでしょうか。


365日一度も家族が喧嘩することはないですか?

思春期の子供が親と喧嘩になり顔も見たくない日も、ムスっとした両親が待ち構えているリビングを通らなければ自分の部屋にいけません。

自分が中高生の時にしばらくそっとしておいてほしい日はなかったですか?


週末の旅行帰りでリビングが片付いていない月曜日に子供が友達をつれて自分の部屋で遊びたいと言ったらどうでしょうか?


お子さん目線ではなく自分の目線で見た時の、突然の来客も同じことです。

リビングでくつろいでいる時でも、常にお客さんが来てもいい恰好をしていますか?

お風呂上りにリビングでパジャマでくつろいでいたら、玄関からいきなりリビングですから見せられる格好じゃない時にはお客さんが入ってくる前に急いで2階や自分の部屋に隠れなければなりません。


快適性においてもオープンリビングの間取りは大抵、リビングインの階段(リビングから直接上がる階段)です。

大概は階段にはドアもついてません。

冷暖房効率をよくするのには全館空調を考えたり、断熱材をよくしたり、階段にドアをつけたり・・・と快適性を考えるととにかくお金がかかります。

オシャレで素敵なオープンリビングのメリットは生活する上ではデメリットと一体です。

最近住宅雑誌でもこのタイプの間取りをよく見ますが、オシャレで開放感あふれる印象を与える反面、家族間のプライバシーや距離感を保つ事、突然の来客時の対応が難しい間取りだと思います。



廊下を介して全ての部屋を行き来する間取り①

次は玄関から廊下に入り廊下から全ての部屋に行き来するような動線を考えてみます。

2階は階段から廊下に出て廊下から全ての部屋に行き来する動線にしてみます。

これを実際の間取りにしてみるとこんなかんじになります。

この廊下を介しての動線になる間取りは昔から日本の住宅で多くみられる一般的な間取りです。

一度廊下を介して各部屋に行くので各部屋の冷暖房効率は高く、家族間のプライバシー管理の面でも優秀な形と言えます。

ただ、廊下に出ると寒いので、近年よく耳にするようになったヒートショックに関しては対策をしないと起きてしまいやすいと言えます。

年頃のお子さんは帰宅後に全く顔を合わせずに自分の部屋に入れてしまうので、ちょっとドライな感じはあるかもしれませんが・・・

そういう時期は一時期なので、このぐらいの距離感が日本人にはちょうどいいんじゃないかと個人的には思います。

廊下をコンパクトにまとめれば無駄もなく快適な間取りになります。



廊下を介して全ての部屋を行き来する間取り②

玄関から廊下を介して各部屋に行く間取りの別パターンを考えてみます。

先ほどの廊下から全ての部屋に行く間取りだとヒートショックの問題もあるので、LDKから洗面所に行く動線にすると洗面所は比較的室温が下がりにくくなります。

2階は廊下から各部屋そしてバルコニーと一般的な間取りにしてみます。 

玄関化から廊下を通りLDKに行くことで、階段を廊下に配置することが出来ます。

これによって上階からの冷気が下りてきたり、上階へ暖気が逃げてしまったりすることを防ぐことが出来ます。

この間取りではトイレはLDKに隣接していますが、LDKから直接トイレに行く動線はあまりお勧めしません。

音や臭いの問題もあるので、一度洗面所を介してトイレを配置すればLDKに隣接していても問題のない間取りになります。

最近の建売などではたまにLDKから直接トイレに入る動線を目にしますが、これはプランを考える設計側としてはNGです。

トイレは廊下からの動線、それが厳しそうであれば洗面所などを挟んだ動線を選択するべきだと思います。


これらは一例ですが、プランに悩むときは色々な間取りをみて、自分で動線計画をしてみると実際の生活が見え、失敗することが少なくなるし、漠然とではなく生活をした時のイメージがしやすくなります。

この動線からの間取りへの参加は是非やってみてください。

プランを考える側も建てる人の漠然とした理想よりもその人の具体的な理想が見えて失敗のない完成に早くたどり着けるはずです。